「環境農業新聞」令和5年9月15日第259号に「あきたこまちR」全量転換 10の問題点。由井寅子代表の寄稿が掲載されました!

目次

「あきたこまちR」全量転換 10の問題点

はじめに

今年の3月にOKシードプロジェクトの印鑰智哉さんから日本の主食である米が放射線育種米の品種に全面的に切り替えらようとしている動きがあることを教えていただき、これは大変な問題だなと考え、今年4月に「あきたこまち」を放射線育種米「あきたこまちR」に2025年から全量転換する秋田県の方針についての問題をツイッターXから動画で発信しました。
多くの方々がみて下さり、200万以上チェックされたようです。
それだけ安心な日本の米に対して関心が高いのがよく分かりました。
その甲斐もあってか多くの方々が秋田県議会にパブコメを出して下さったり、全量転換見直しの署名にサインいただいたり、県庁に行き取りやめの嘆願書を持っていっていただいたり、9月4日に秋田県知事が全量転換にするには県民の意見を聞き討論の余地があると発表し、2025年からの全量転換する勢いに待ったがかかり、嬉しく思っていた矢先、秋田県知事がそれを撤回し、輸出促進を理由に農業団体からの強い要請がありやはり2025年から全量あきたこまちRに切り替える事を発表しました。今、県議会でこの問題についての質疑が行われています。
もう一度深く考えてもらうことでストップさせないと将来大変な問題になると思い、日本豊受自然農では、秋田県が「あきたこまちR」に全量転換しようとしていることに対し、10の問題点をあげ解説し、解決策も提案したいと思います。

問題点1|イネの免疫低下と栄養不足

「あきたこまちR」は、重イオンビーム照射による育種米(コシヒカリ環1号)とあきたこまちの交配による品種改良でコメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子が破壊されているため、カドミウムが吸収されないだけでなく、必須微量ミネラルのマンガンが十分吸収できなくなる致命的な欠陥を抱えています。
イネがマンガン不足になると「ごま葉枯れ病」にかかりやすくなり、収量が低下するリスクがあります。
一方、マンガンが不足した食べものを食べ続けると、不妊、生殖機能低下、骨格異常など様々な体調不良につながります。
病気にも弱く、栄養の欠落した品種を推奨してもよいのでしょうか。

問題点2|日本国全体が放射線育種米で交配した種になる

「あきたこまちR」だけでなく、全国のコメの主要銘柄300~500種(もち米や酒米を含む場合は500種類)の202品種で既にコシヒカリ環1号との交配種が 水面下で開発され、全国のコメの主要品種をマンガンが十分吸収できない放射線育種米(重イオンビーム育種米)の品種に切 り替える計画が進んでいることがわかりました。
今回の問題は秋田県だけにとどまらず日本の主食のコメ全体を放射線育種米に変えてしまおうという計画であり、国民1人ひとりが自分の問題として、認識し、声をあげ、立ち上がっていかなければならいテーマだと思います。
調べてみると既に2018年に農水省は今後のお米の主要品種を低カドミウム米にする指針を発表し推進していました。 そしてゲノム編集にしろ、放射線育種米にしろ、その始まりは2013年に安部内閣で閣議決定された「戦略的イノベーション創造プログラム 」に端を発しています。

問題点3|汚染地域はそれほど多くない

カドミウム基準値である0.4ppmを超えるお米は秋田県で年約400トン発生しますが、これは秋田県の生産量の0.1%です。
さらに全国では約1000トン発生しますがこれは0.01%です。汚染地域を面積でみると全国平均で2~3%。とすると本来は2~3%の汚染地区で栽培されるコメだけを低カドミウム吸収米に切り替えれば済むはずです。
汚染米対策に100%全量切り替える。
さらにそれが劣化した品種に切り替えるなら、尚更やり過ぎではないでしょうか。

問題点4|農家が自家採種できない

コメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子を重イオンビームによって破壊されたコメは、登録品種として品種登録されているため、2022年から施行された改正種苗法によって、農家が自由に自家採種し種もみを備蓄する権利が、遂に主食のコメでも奪われる時代が到来したのかもしれず、これが大問題です。
しかも登録品種を、許諾なく自家採種したら農業法人では最大3億円の罰金と懲役刑にも問われます。
農家を取り締まる機関を設置する準備まで進められているようです。
表向きは種苗の海外流出を防ぐ目的を強調しているようです。
昨年夏に報道された時は2023年度内の発足を目指しているとのことでしたが、昨年12月の報道では2025年度を目指し、3億5千万の予算もついているようで注意してみています。
もし、コメ農家が種を自家採種し、次期作の種もみを備蓄する権利を奪われてしまったら、食料自給率が低い日本で、世界的な食料危機に襲われれば、多くの餓死者すら出しかねません。
国家の食料安全保障の根幹にかかわる問題ではないでしょうか。

問題点5|重イオンビームを使って変異させ たコシヒカリ環1号とかけあわせて作られた品種である

従来の放射線育種は、ガンマ線を使って行われていましたが、あきたこまちRは、ガンマ線よりもはるかに強力な重イオンビームを使って遺伝子を破壊させて得られたコシヒカリ環1号と掛け合わせて作られた品種であります。
重イオンビームを使うと、DNAが二本とも切断されることが多く、そうなると大きな変異が起こりかねません。そしてそれによって、異常タンパク質が作られる可能性も高くなります。
異常タンパク質が作られるとアレルギーなど が生じるリスクも高くなると河田昌東先生は警告しています。

問題点6|交雑 による異常遺伝子の汚染が広がる

コメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子を破壊された「あきたこまちR」が実際に栽培されると、従来日本で栽培されたコメに対して、交雑が起こり、異常遺伝子の汚染が広がります。
将来正常な遺伝子のコメが失われる可能性も考えられます。
これは「あきたこまちR」以外のコメの農家にとって死活問題です。
しかもコメのOsNramp5遺伝子が破壊されたコメには国際特許が農研機構によって申請されています。
かつてモンサントに遺伝子組み換え作物との交雑による特許侵害で多くの北米の農家が訴えられた破産したように、農家にとっては交雑したら将来特許侵害として訴えられるリスクまで考えなければいけません。

問題点7|選択権が失われる

品種名の表示義務がないため、「あきたこまちR」に切り替えても、銘柄名「あきたこまち」として販売できてしまいます。これは明らかに食品表示システムの欠陥です。
消費者として放射線育種米(重イオンビーム育種米)なのかそうでないのかを知ることすらできず、購入の際に選択することもできません。
明らかに栄養面で劣る品種なので、行政にも消費者が選択できる表示制度への変更を求める必要があるし、政府、行政があてにできないなら、自主表示や、確認して購入するなど、場合によっては、マンガン不足の放射線育種米(重イオンビーム育種米)の不買運動をするなど、消費者側にも行動が求められます。

問題点8|あきたこまちRは、EU有機原則ではORGANICにならないのに、日本ではJAS有機認定される方向にある

欧州基準ではORGANICと認められない 放射線・重イオンビームを照射しての突然変異を利用し品種改良した「コシヒカリ環1号」、及びこれと交配させて開発した「あきたこまちR」などの放射線育種米(重イオンビーム育種米)は、たとえ無農薬で作っても、EUでは、ORGANICと認められないことになります。
また、EUでは安全性に疑問が持たれている放射線育種の品種を日本ではJAS有機認定しようとする動きがあります。
秋田の有機農家に聞きましたら、認証団体から放射線育種米(重イオンビーム育種米)の「あきたこまちR」に全量転換してもJAS有機では有機・オーガニックと認められるから心配ないといった話もされているようです。
日本では「有機」「オーガニック」と表示されていても、タネは放射線育種米でよい基準に変えようとしているのでしょうか。

問題点9|あきたこまちRを全量転換してもカドミウム対策としては不十分である

日本は火山国でもともと土壌のカドミウム値は高く、鉱山開発などで土壌が広くカドミウム汚染され長年放置されてきました。
そのため食品の基準値を設定して人体のカドミウム蓄積を抑える受身の対策だけでは不十分です。
カドミウムはコメ以外からもタバコやナッツ類、魚介類などからも摂取され、蓄積 されます。
土壌汚染もイタイイタイ病で訴訟が起こされた富山県神通川に限りません。
カドミウム中毒症(カドミウム腎炎や骨軟化症)は特に鉱山開発などでカドミウム汚染が進んだ地域で深刻です。
積極的な解決策としては、カドミウムをデットクスする対策がポイントとなります。
お奨めは、重金属や有害物質の体外への排出に秀でた欧州発祥の自然療法ホメオパシー(同種療法)の活用です。
「その症状を起こすものはその症状を取っていく」という同種の原理に基づき、カドミウムの排出にはカドミウムを希釈振盪(きしゃくしんとう)して天文学的に薄めたレメディーを使うのが有効です。
同時に、デトックス時の排出をスムーズにするための臓器をサポートすることが大事です。カドミウムの排出においては、腎臓サポートがとくに重要になります。
また、免疫力を高めることで排出が促進されるので、免疫力を高めるために、ミネラルバランスを整えたり、ミネラルの吸収を促す生命組織塩のレメディーをとったり、自然農の栄養・ミネラル豊富な食事を食べたり、御古菌で腸内細菌を整えることをお勧めします。
また、カドミウムは「特別扱いされたい」というインナーチャイルドと関係があり、特別扱いされたいという思いの強い人は、カドミウムの悪影響を受けやすいので、「特別扱いされたい」インナーチャイルドを癒すことも大事になってきます。
このようなホメオパシーにプラスして、食事やインナーチャイルド癒しを含む「ZENホメオパシー」がカドミウム対策としては必要であると考えています。
カドミウムによって苦しんでいる人がいましたら、ZENホメオパシーで健康になることを願っています。
「ZENホメオパシー」では、カドミウムに限らず、水銀や農薬、ワクチンやクスリの害など様々なデトックスに有効です。ぜひ試してみてください。

カドミウムの霊性的役割(私の導師からの情報)

カドミウムは地球にとって、地球の働きをよくするビタミン剤的な役割を担っている。
頭の回転をよくするような働きがあって、カドミウムによって地球の意識がはっきりしてくる。
よい考えが出るようになる。
カドミウムは地球にいい仕事をしてもらいたいと思っている。
一方人間に対しては、地球を悩ます存在だと思っていて、地球を汚したり壊したりする人間の活動を制限させたいと思っている。
これがカドミウムの意志であり、微量のカドミウムは、人間の特別扱いされたい意識を弱める働きがある。
特別扱いされたいという思いが、金儲けに走り、地球を汚したり破壊することに繋がっているからである。
もちろん、少量でもカドミウムは毒であり、人間にとって危険な物質ではあるが、ごく微量のカドミウムが体内に入ることで、人間の精神を健全に保つ役割がある。
そして特別扱いされたいという思いの強い人は、カドミウムの悪影響を受けやすく、蓄積しやすいが、特別扱いされたいという思いの弱い人は、カドミウムの悪影響をあまり受けないし、体に溜まりにくい。
放射線育種米にするとカドミウムが吸収されなくなるということだが、実際は、吸収されており、根と土壌の共同作業で、カドミウムがビスマス(蒼鉛:猛毒)に原子転換している可能性が高い。
ビスマスはカドミウムよりもかなり毒性が強いので、カドミウム米よりも人体に危険な米になっている可能性が高いと言える。
ただし吸収されるカドミウムの量は通常のイネの6割程度である。
ちなみにハーネマン(ホメオパシーの創始者)によるマテリアメディカ(薬効書)によると、ビスマスの毒性は、脳症、腎症、骨関節症、大腸炎などを引き起こす。
うつ、集中力欠如、神経過敏、パニック、記憶困難、脳症や死亡例もある。
精神面では、孤独に耐えられない。
体では嘔吐、胃腸の圧迫痛、内部の重さ、穴があくような痛み、皮膚の委縮などの特徴がある。
またハーネマンの弟子ボーニンハウゼンによるレパートリー(TBR)から分析すると、腎臓・肝臓への影響。骨軟化症。肉体的な消耗。骨粗鬆症。骨・関節などの内側の縫われるような痛み。鉄血乏性貧血などがある。
これらを鑑みると、ホメオパシー的には、ベラドーナ、フォサック(リン酸)が適合すると思われる。
なお、人体に蓄積したカドミウムは、御古菌で減らすことができる。
一つは御古菌の働きで原子転換に類似した作用で全く別の物質に変換させる。
もう一つは、御古菌によって免疫が高まり、それによってカドミウムの排出を促す働きがある。

問題点10|生命への冒涜

自然で完全な遺伝子を人為的にいじくりまわして、生物を改造しようとする研究開発自体、大自然への冒涜ではないかと思います。
一部の遺伝子を欠失させて人間に都合のよい生物を創りだそうという研究開発の姿勢はゲノム編集や遺伝子組み換えでの品種開発にも通じます。
GABAを抑制する機能を欠失させたゲノム編集ミニトマトや中玉トマト、
成長抑制の遺伝子を欠失させたゲノム編集マッチョマダイ、
食欲を抑制する遺伝子を欠失させたゲノム編集太ったトラフグ、
熟する遺伝子を欠失させたゲノム編集メロン、
さらに虫たちが食べると死んでしまうBt毒素を体内で合成する遺伝子を加えたトウモロコシやコットンの開発など、遺伝子操作をされる生物の気持ちになればこのような残酷なことはできないと思います。
遺伝子は生命体が何百万年もかけて環境に適応するために進化してきたもので、それだけでパーフェクトなもの。
にも関わらず人間ごときが目先の利便性に心を奪われ、遺伝子の一部を破壊したり、他の生命体の遺伝子の一部を合成したりして新生物をつくろうなどという研究開発の方向性自体が大自然を冒涜する大変愚かな行為です。
科学者の皆様はこの点を是非一度立ち止まって深く考え猛省していただきたいです。
ゲノム編集にしろ、遺伝子組み換えにしろ、重イオンビーム照射での放射線育種にしろ、何故、植物たちの遺伝子を破壊させる方向に行こうとしてしまうのか。
何故、化学農薬や化学肥料を大量に作物に使う農業になってしまうのか。
何故、農薬、化学肥料をまかなければ育たないような作物にしてしまったのか。
種の劣化、土地の劣化、土壌菌の劣化、作物の病虫害への耐久力の劣化、栄養の劣化は何が引き起こしたのか?
それは人間の浅はかで短絡的な知識、知恵によって、人間のむさぼり、エゴによって、お金崇拝によって、人間の怖れ、怒り、悲しみによって、自然との共存共栄が出来なくなった結果ではないでしょうか。
この部分を国民一人ひとりが深く賢く考え、しっかりと人間が犯した間違いに気づき、自然に回帰し、自然の摂理にあった本来の形にもどしていく必要があります。
そのためにも、日本人が、見ザル、言わザル、聞かザルの同調圧力に弱い猿ではなく、インドのように、見るゾウ、言うゾウ、聞くゾウと象のように地に足を付けて何が真実かを見極め、よく聞いて声を上げ、立ち上がっていかなければなければ食い物にされる時代にいるのだと思います。
無知は罪なり
今一度、人間は大いなる自然に、ご神仏様に生かされている理を知り、謙虚に自然と共に人々と虫と共に自然に住まう神仏と共に生きていく事をせねば、世界は崩壊するだろうと懸念します。

■10月14日、15日開催の第24回JPHMAコングレスでもこの問題を取り上げます。
「国難の現実を知り、自らできるベストを尽くそう~カギは智慧とZENホメオパシーと自然農~」
(↓)大会特設サイト(参加・視聴無料・アーカイブあり)

■コングレス2日目 分子生物学者 河田昌東先生に「遺伝子を破壊・操作する技術の何が問題か」をテーマに講演いただきます。
6月の第15 回 日本の農業と食を考えるシンポジウムでの河田先生の講演「放射線照射、ゲノム編集による品種改良 何が問題か」は全ての日本人、特に科学者が見るべき遺伝子工学についての大事な内容だと思います。コチラも動画公開していますのでご覧ください。

■下記のニコ生ライブにゲスト出演させていただきました。「あきたこまちR全量転換 8つの問題点」について解説しました。

井上正康LIVE適塾ー世相解剖学ー

本記事の環境農業新聞は環境農業新聞社の許可を得て転載しています。

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