人の身体は食べたものからつくられる

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多くの方に”豊受式”自然農を始めてほしい

農業を成功させるために大事な要素は、先祖伝来の種を使うこととよい土壌菌を使った土作りにある。種は命の源であり、大自然の一部であり人類共有の財産である。代々引き継がれてきた在来種の種は宝物であり、その種を使った自家採種の農業が理想である。種と土がしっかりしていれば、栄養価の高い作物づくりが可能になる。
人の体は食べたものからつくられる。そのため、私たちが提供する食材・加工品は、第一に安心安全であること、第二に栄養価が高いものであることを重要視している。それ故の自然農であり、在来種・固定種である。土壌菌、虫たち、鳥、人や生態系に害を及ぼす農薬、除草剤、化学肥料など不自然なものは使わない。種も雄性不稔の種、遺伝子組み換え種、ゲノム編集種などは使わない。また、体に害を及ぼすリスクのある人工的な添加物を食品や化粧品などに使わない。これを基本としている。
食料安全保障が叫ばれる中、多くの方に”豊受式”自然農を始めてほしい。方法は新規就農、空き地活用、家庭菜園、都会ではベランダのプランター栽培からでもよい。一人ひとりが農業と食を大切なものと慈しみ、種を採りながらの農業を始めてほしい。農家と地域住民が子どもたちへの健康を願って学校給食などで直接つながっていくことが大事。また市町村など行政と農家、住民が地域で連携していくことがさまざまな問題の解決につながるはず。更にこれ以上先祖伝来の田畑に耕作放棄地が増えないように、日本豊受自然農も引き続き積極的に農地を取得し、開墾、整備し、食料自給へ貢献していく。輸入依存で価格急騰している化学肥料や輸入飼料、農薬、種苗でも、地域で自給できる対策が大事である。例えば放置竹林の竹材を伐採、土壌菌などでの完熟発酵で肥料や飼料を展開する人材採用や投資も決心した。種苗事業も昔のように地域で自給できるよう事業化を行っていく。このような地域に根ざした地域で循環する自給自足型の強い農業を皆で取り戻したい。

農業参入のきっかけから営農開始まで

・農地の確保方法
参入にあたり、露地野菜等の栽培に適した畑地を探したところ、函南町内の2.7ヘクタールの農地を紹介され、解除条件付貸借で一年半程度耕作した後、取得した。その後も函南町、伊豆の国市、伊東市など伊豆地区での農地の所有、貸借等を進め、現在は約13ヘクタールで麦・大豆・水稲等の穀類、野菜、果実、ハーブ、薬草など約200種類を生産している。なお、静岡県以外に、ハーブ栽培に適した北海道有珠郡壮瞥町の38ヘクタールの土地(非農地)を森林組合の紹介で取得しており、2ヘクタールで100種類程度、穀類、野菜、果実、ハーブ等を生産している。
・生産技術の習得
代表の生家は農家で幼い頃から農業経験を積んでおり、構成員は約50名。

参入から現在まで

農産物の販売、販路の確保
落ち葉堆肥、土壌菌使用での自家発酵堆肥を活用、自家採種した在来種を無農薬・無化学肥料栽培し、特色のある農産物を生産しており、自社の農作物を利用した加工品の六次産業化にも積極的に取り組んでいる。

主な商品

味噌、醤油、豆腐、豆乳、豆乳チーズ、米糀(他麹商品)、甘酒、土壌菌使った発酵飲料「豊菌グルト」、しそ濃縮ジュース、ジンジャーシロップ、バイタルハーブティー、ドライハーブ各種、ゼリー、レトルト食品(野菜カレー、野菜スープ、煮物他)、切干各種、天日干し組合(天日干し野菜組み合わせ)、おかき、饅頭、クラッカー、クッキー、畑のケーキ、冷凍麺、人参葉ふりかけ、パン、小麦粉、黒米、豊受米、携帯保存食「サンキューブ」、各種フルーツジャム、オーガニックチョコレート、各種ハーブ酵素、各種ハーブ酵素酢、5穀物(5Grain)のポン菓子「5G」、ウコンなどパウダー食品各種、漬物各種、ラー油、メンマ、駿河湾深層水濃縮水「深海塩」同じく飲料「海幸彦」、ハーブソルト、ハーブ水、精油、季節の野菜(詰合せの宅配及び店舗でのバラ販売)、化学合成物質無添加の加工食品、水と環境を汚さない洗濯洗浄剤、自然農のハーブや野菜を原材料に使った自然化粧品(シャンプー、クリーム、化粧水、乳液、口紅、ファンデーション、リップ、ハンドクリーム、ジェル等)、藍など自然染料で染めたスカーフやマスク、ハーブ枕、ハーブ蒸しセット。ステラミニトマトなど各種種苗他、自社のオンラインショップと、及び直営店舗(東京・用賀、大阪・江坂)で直接販売を行っている。

また、より多くの人に農業を身近に感じ、家庭でも栽培に取り組んでもらいたいと、春と秋に函南農場を開放して「一日自然農体験ツアー」を開催しており、情報誌「豊受」を発行、2012年から毎年、農業と食や環境、健康などをテーマに農業シンポジウムを開催、2021年から独自のオンライン配信システムを使ったインターネットTV「とようけTV」、更に2022年からは毎週、函南農場からインスタライブ配信「とようけみなのTV」を生中継してさまざまな情報の発信も行っている。

農業参入してよかったこと

農作物の生産から加工販売まで一貫して行うことで、安心・安全で栄養もありでの「化学肥料と農薬削減」、「有機・オーガニック農業拡大」、「食料自給率向上」などの政策を実現するため以下のような事業にも注力する。

  • 在来種の米、麦、大豆、芋類など主要穀類の栽培拡大への農地積極拡大と耕作放棄地などの積極的な農地集約・土壌菌、広葉樹落ち葉、農業残渣、竹粉砕材利用し地域で自給可能な自然堆肥づくり事業化へ積極投資を推進
  • 化学肥料、農薬が仕様された土壌でも短期間に土地浄化、自然農へ転換できる土壌菌「豊受御古菌」普及推進
  • 在来種の種苗の生産、販売事業を強化するためグループ種苗部門を日本宇うかたま迦魂種苗株式会社設立で強化拡大する。
  • 都会のマンション、ベランダでも市民が自家採種での野菜栽培が始められるプランターキット発売展開する。
  • 森林、竹林など整備し林産品の農業堆肥、畜産堆肥、食品等への供給目指し日本豊受林業㈱事業を強化
  • アニマルウェルフェアを実現し国産堆肥活用での在来種の鶏を飼育した養鶏・採卵事業を新規展開する。
  • オーガニック普及を強化へ、東京ショップ、オーガニック総合スーパーマーケットへ、静岡県内出店を計画豊受オーガニクスレストランも、静岡県内への展開を計画、弁当事業の静岡県内での展開を計画する。
  • 医食農同源を実現するため、医療法人豊受会の事業拡大策として東京に続き、静岡県でのクリニック開設検討
  • 汚染されていない海の天然ミネラルを健康に生かすため駿河湾海洋深層水活用の商品展開を強化する。
  • ハーブ、漢方薬草栽培の取組みや製品開発の強化、子どもへの健康へ食の大切を教える食育活動を推進する。
  • オーガニック農業を拡大するため世界のトレンド、文科省が推進する学校給食への自然農食材提供を推進する。
  • 新規就農や家庭菜園を推進するため農業と食を考えるシンポジウムを2022年6月18日オンライン開催。
  • 毎週火曜、函南農場からのインスタライブ配信番組「とようけみなのTV」スタートで自然農普及への情報提供を強化

新規参入企業へのアドバイス

  • なぜ農業参入するのか、目的をしっかり定めること。
  • 農業参入にはお金がかかるので、ある程度の資金を準備すること。
  • 天候に左右され失敗することもあるが、真摯に受け止め、原因をしっかり考え、土地・作物に適した方法を工夫しながらあきらめずに取り組むこと。
  • 一人でやるのではなく、志を同じくする仲間と一緒に取り組むこと。

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