パブリックコメント提出「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱いに係る意見・情報の募集について」

2021年3月5日23:59締切のパブリックコメント「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱要領の一部改正案に係る意見・情報の募集について」 日本豊受自然農として意見を提出しました。

目次

提出意見

パブリックコメントご担当者様

今回のパブリックコメント「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱いに係る意見・情報の募集について」、農業法人 日本豊受自然農株式会社(本社静岡県函南町 代表 由井寅子)として、意見を申し上げます。

この度、「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱い」について、今回のパブリックコメントを求める内容では、「届出されたゲノム編集飼料の後代交配種については、飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくいことから、届出を求めない取扱いとする結論とされました。」と記載されています。

「ゲノム編集飼料の後代交配種については、飼料安全上の問題を生じる可能性は考えにくい」とこの判断について大いに疑問があります。

膨大な時間をかけて大自然との相互作用によって、最適化された、各種の生命そのものとも言える遺伝子は、人間ごとき浅はかな知恵では創造できないようなパーフェクトとも言える精密精巧なものであります。

その命そのものとも言える遺伝子を、人間が勝手に切ったり貼ったりすることは、その生命に対する冒涜であり、自然(=神)に反する行為であります。

しかもゲノム編集で用いられるクリスパーCASという技術は、狙った遺伝子を破壊する技術ですが、オフターゲットと言い、狙った遺伝子とは別の遺伝子を破壊してしまうことも多く、また、狙った遺伝子を破壊したとしても、それによって同時に100近い遺伝子が影響を受けるとも言われている、生命工学から見ると乱暴で稚拙な技術であります。

100近い遺伝子が影響を受けるということは、100近いタンパク質が変異する可能性があるということです。そうなると酵素や抗体などが本来の働きができなくなる可能性があります。あるいは異常タンパク質が作られ、それを食べることで私たちにどんな悪影響を及ぼすかわかりません。異常タンパク質が私たちにとって毒となる可能性も考えられます。

さらに、危惧することは、通常の突然変異では起こらない、破壊した遺伝子のある染色体と対になる、もう一方の染色体の対応する遺伝子をも強制的に破壊してしまうことです。したがって、ゲノム編集した植物や動物と自然の植物や動物が交配した場合、子孫が100%強制的に遺伝子破壊されたものになるということです。本来自然界では、片方の染色体を異常になったとしても、もう一方の染色体には異常がないので、子孫に異常遺伝子が受け継がれる確率は50%です。それがゲノム編集作物では、100%遺伝子異常の子孫が生まれるのです。このようなものが環境に放たれ、自然の中で交配を繰り返すと、やがて、全ての作物が遺伝子異常の作物になってしまいます。

こういった大きな問題もあるため世界の多くの科学者はゲノム編集された生物を実験室でなく実際の環境に放出することを取り返しのつかない生態系の遺伝子汚染を引き起こし、場合によっては種や人類の滅亡につながる引き金をひきかねないとして、反対しています。

実際、EUをはじめ多くの国や政府が遺伝子組み換えに加え、ゲノム(遺伝子)編集の作物をGMOとし栽培や流通を厳しく規制しています。

そもそも自然界は、促進と抑制の多重スイッチによって絶妙のバランスをとり生きています。人間の都合で一つの抑制スイッチを破壊したり、一つの促進スイッチを破壊していいわけがありません。制御系遺伝子を破壊することは、その生命全体の歯車を狂わせることであり、生命を病的な状態にさせてしまいます。また物質的にもバランスを欠いた状態になるでしょう。そのような病的なものを家畜が食べたら、家畜が病気になってしまうでしょう。

さらに、ゲノム編集に限らず、GMO、遺伝子組み換えのコーンや大豆など、不自然な遺伝子操作をした資料を家畜に食べさせていること事態、大変問題であると考えています。遺伝子組み換えのコーンや大豆などでは、セットで使われるラウンドアップ(主成分グリホサート)などの健康被害(アメリカでは1兆円以上の訴訟になり、世界で使用禁止の動きが広がっていますが日本は対策が大幅に遅れています)や、遺伝子組み換えで作物に埋めこめられるBt毒素についても、最近、大きな健康被害になっていることを示す研究も発表されています。加えて、遺伝子組み換え、ゲノム編集など、遺伝子を不自然にいじくった食べ物を食べることで、腸内細菌環境にも大きな影響を与えることが懸念されます。

また、これら遺伝子組み換え作物やゲノム編集作物を食べた家畜の未完熟な糞尿を有機肥料として畑に入れることなどから、遺伝子組み換えやゲノム編集由来の異常タンパク質が畑に入り、それを吸収した野菜などを人間が食べることによって、どんな健康被害が出るかわかりません。

このように、将来どのような致命的な生態系へのダメージや大きな食品公害につながりかねないゲノム編集という不自然な作物について認めること自体、大きな間違いであり、届出もせず、野放しで許可するという判断は言語道断ではないかと考えています。

このパブリックコメントに寄せられた、内容については、私ども農業法人としては、生態系とこれらからの世代の健康を守るためにも断固として反対します。

ゲノム編集の問題については以下のリンクの情報もご参考ください。
・動画「遺伝子ドライブ by Save Our Seeds(日本語バーション:日本消費者連盟)」
ゲノム編集 世界第一線の科学者の先生方の見解
https://www.youtube.com/watch?v=9gjTwpifNdE&feature=emb_title

・動画「ゲノム編集は何をもたらす」 印鑰 智哉 (世界の食問題研究家)
https://www.youtube.com/watch?v=5wK6CXJkQgc

・動画「食品に含まれるラウンドアップの破壊的影響、そして前代未聞の新GMOによる生存の危機」ジェフリー・スミス監督(遺伝子組み換え問題の専門家)
https://www.youtube.com/watch?v=w3dEKR1w3AQ

・印鑰 智哉のブログから「ゲノム編集」記事
http://blog.rederio.jp/topics/geneediting

・動画「米国食の安全と健康の最新事情」ジェフリー・M・スミス監督への由井寅子大会長インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=joP9BW_-pyM

・動画「ジェフリー・M・スミス氏(映画「遺伝子組み換えルーレット」監督)単独インタビュー【ダイジェスト】」
https://www.youtube.com/watch?v=P55f53_GDEY

・動画「ジェフリー・M・スミス氏(映画「遺伝子組み換えルーレット」監督)単独インタビュー【ダイジェスト】第2弾」
https://www.youtube.com/watch?v=PyvT2bkH8rE

・動画「ゲノム編集トマトの流出を止めろ!」(由井寅子及び日本豊受自然農スタッフ)
https://www.youtube.com/channel/UC6ALJWPGXj2G9LIJKeBnIHw

農業法人 日本豊受自然農株式会社

ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱いに係る意見・情報の募集について

令和3年2月4日

農林水産省消費・安全局

この度、「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱い」について、広く国民の皆様意見・情報を募集いたします。

今後、本案については、提出いただいた意見・情報を考慮した上、決定することとしております。

なお、提出いただいた意見に対して、個別の回答は致しかねますので、あらかじめ御了承願います。

  1. 意見公募の趣旨・目的・背景

ゲノム編集技術を利用した飼料及び飼料添加物の取扱いについては、農業資材審議会飼料分科会及び同遺伝子組換え飼料部会(以下「審議会」という。)において検討の上で、令和2年2月に制定しました。検討の中で、ゲノム編集飼料として届け出た品種に対して従来品種等を伝統的な育種法により掛け合わせた後代交配種については、 飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくいものの、様々な意見が寄せられたことから、当該後代交配種のうち、定めた条件に該当するものは、届出を求めることとしました。 今般、後代交配種の取扱いに関する検討から概ね1年が経過したことから、改めて審議会において検討を行った結果、届出されたゲノム編集飼料の後代交配種については、飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくいことから、届出を求めない取扱いとする結論とされました。

この検討結果を踏まえ、「ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱要領」の一部改正案について、広く国民の皆様から御意見を募集いたします。

2. 意見公募の対象となる案及び関連資料の入手方法

(1) e-Gov(https://www.e-gov.go.jp/)の「パブリック・コメント」欄に掲載 (農林水産省ホームページにあるリンクからアクセスが可能)

(2) 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課において配布

3. 意見・情報の提出方法

(1) e-Govの意見入力フォームを使用する場合 「パブリック・コメント:意見募集中案件詳細画面」の「意見募集要領(提出先を含む)」を確認の上、意見入力ムへのボタンをクリックし、「パブリック・コメ ント:意見入力フォーム」より提出を行ってください。

(2) 郵送の場合 以下担当まで送付してください。
〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2

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