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由井代表の論文が応募トップの優秀作品として選定され、「月刊綜合医学」3月号に掲載されました

【速報】 NPO法人日本綜合医学会 「第24回 健康小論文」

「激変の時代を生き抜く食事」の部の応募にて、由井代表の論文が応募トップの優秀作品として選定され、下記論文が今月発行の月刊 綜合医学』2017年(平成29年)3月号に掲載されましたので全文を紹介いたします。

▼日本綜合医学会

http://npo-nsi.com/about/history

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【受賞論文】※テキスト形式でも公開しております。

『自然に生きれば、幸せになる。

- 自然な食・自然な農業・自然な心・自然な医療を取り戻そう』

 

農地所有適格法人 日本豊受自然農代表 由井寅子

 

私はイギリスで5年、日本で20年ほどホメオパス(ホメオパシー療法家)として多くの患者をみてきましたが、日本の患者は、ヨーロッパの患者とは違い、従来のホメオパシーメソッドではなかなか治癒していかない人が多いという現実に直面しました。臨床と仮説、試行錯誤から導き出された原因として次の三つが考えられました。

【1】  医原病 【2】インナーチャイルド 【3】食原病

 

【1】医原病

第一にワクチンの害があります。予防接種がやっていることは、弱毒化した病原体とアジュバントと呼ばれる免疫を低下させる物質を体内に注入することで、病原体とその抗体(IgG抗体)を長期間体内に留まるようにしたものです。簡単に言うと感染症の慢性病にしているだけです。確かに慢性病にすることで、急性の感染症状は抑えられ、死ぬことはなくなるでしょう。栄養状態や衛生状態の悪い国、極度に免疫が低下している人には必要かもしれません。しかし、健康を犠牲にして達成される予防は、本当の予防とは言えません。本当の予防は、抗体ではなく白血球主体の免疫が働く状態にすることで達成されます。ホメオパシーでは病原体の情報を入れることで、本当の予防が可能となっています。

第二に薬の害があります。日本では患者に大量の薬が処方される傾向があります。熱、発疹、咳、鼻水、下痢などの症状の多くは、異物や老廃物の排泄症状です。浄化のための排泄症状を安易に薬で抑圧したら、慢性化して複雑になってしまうことは当然のことです。勿論、症状が激しかったり、体力を消耗している場合など、命の危険を伴う場合は薬が必要になります。そういう意味で薬は必要なものですが、毒であり副作用があるということを認識し、安易にとらないことが賢明です。

このような医原病が日本人には多いということがわかり、ホメオパシーで医原病を取り除くメソッドを編み出し対処することで患者の改善率が大幅に上昇しました。

 

【2】インナーチャイルド(心の病気)

日本人は、泣いてはいけない、臆病ではいけない、怒ってはいけない、慎み深くなければいけない、など感情や思いを表現することをよくない、未熟であると考え、素直な感情や正直な思いを抑圧する傾向にあります。感情は、思い通りにならないときに生じる「思い通りにしたいという強い思い」であり欲のことです。そしてそれがストレスの正体であり、苦しみの正体です。感情=欲=苦しみ=ストレスです。

このとき、感情を抑圧すると、その感情が未解決なものとして潜在意識に留まります。この未解決な感情をインナーチャイルド(通称インチャ)といいます。

こうなると同じような状況でインチャが刺激され、簡単に感情が乱れストレスを感じるようになってしまいます。たとえば親に愛されず、愛を求めて泣いているインチャは、今の彼氏に冷たくされて、愛を求めて泣きますが、たとえ彼氏に愛されたとしても、親からの愛を求めて泣いている子どものインチャが癒されない限り、決して満たされることはないのです。このように、幼少期の未解決な感情が急性のストレスを作り出しています。ストレス時は交感神経優位になり、心身が緊張し血流が悪くなり、ミネラルを使い果たすことになります。

症状を薬で抑圧することで体の慢性病(医原病)が生じたように、感情を道徳で抑圧することで心の慢性病(インチャ)が形成され、体の症状を作るという構図があるのです。ですから私は、抑圧した感情とその感情を生じさせる価値観を解放するインチャ癒しに力を入れました。それによって、改善率がさらに高くなりました。インチャ癒しに関する詳細は、『インナーチャイルド癒しの実践1~5』DVD(ホメオパシー出版)をご覧ください。

 

【3】食原病

戦後70年経ちましたが、この間、農薬、化学肥料、不自然な種など日本の農業は大変な状態になっています。日本はかつて農業大国で安全な作物を作り自給率も高かったのです。それが今では、食べたらアレルギー、喘息、下痢するという人がホメオパシーの健康相談を受けに来ます。

私達が食べた物から私達の体は創られます。ですから、食物が悪ければ、それが直接的に体を病気にしてしまいますので、いくらホメオパシーのレメディーをとっても健康にはなりません。体の健康作りの基本はよい食事です。そしてそれは、自然な種と自然な土、自然な農業でできた自然な作物からもたらされると信じています。よい食事をするという土台があって初めてレメディーの効果は上がるのです。

このように病気の原因を考えた時に、農薬、化学肥料、種の問題を見過ごすことはできなかったわけです。そこで昔ながらの自然型農業を日本で取り戻すべく、私はホメオパスではありますけれど、自分自身が畑を耕し、種を自家採取し、農地を持って、正式に国や県に認められる日本豊受自然農という農業生産法人を立ち上げました。

 

ストレスでミネラルを使い果たすことが病気の原因としてあると言いましたが、野菜に含まれるミネラルが激減していることも食原病の一つと考えています。

生命活動は酵素による化学反応によって成り立っています。酵素はミネラルやビタミンがないと活性化しません。ビタミンもミネラルがないと吸収も機能も果たせません。ミネラルは生命維持の源であり、ミネラル豊富な野菜を食べることが健康の基本なのです。ホメオパシーでは、不足するミネラルのレメディーをとることで、ミネラルへの感受性を上げ食物からのミネラル吸収率を高めることできます。

また、ミネラルが不足すると感情的になりやすくなると同時に、感情的になることでミネラルを浪費し不足するという関係があります。したがって、ミネラル不足とインチャを解決することが、日本の健康問題、難病の解決に結びつくと考えます。

野菜に含まれるミネラルが激減している原因は、農薬や化学肥料に依存する慣行農業にあります。農薬や化学肥料を使うことで土の生命力が低下し腐敗型になります。抗生物質をとると腸内細菌が死に悪玉菌優勢の腐敗環境になるように、農薬をまくことで土の微生物が死に腐敗型になってしまいます。土が腐敗型だとそこからできる野菜も生命力の低い腐敗型で長持ちしなくなります。生命力の低い野菜はミネラルの吸収力も弱くなってしまいます。そのような作物を食べるから私達の腸も腐敗型になり、生命力も低下してしまうのです。いきいきとした生命力に満ちている土を取り戻すことが、根本なのです。

また、化学肥料を使用することで、主根だけ育ち、側根(ひげ根)が育たなくなります。作物は、その側根から根酸(有機酸)を出して、小石など通常作物に吸収されにくい形で土の中にあるリン、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、モリブデンなどのミネラルを溶かし、錯体化、キレート化し、作物が吸収しやすい形に変え、養分吸収を行っています。例えば、土のカルシウムが足りなくなると、根は根酸を分泌し、通常吸収することができないほど強く鉱物と結びついたカルシウムを吸収できるようになります。また、側根は微生物の餌となる根から剥がれ落ちる細胞を微生物に供給し、一方微生物は有機酸を出し、根酸と同様にミネラルの吸収を高めています。このように野菜のミネラル吸収に微生物が大きくかかわっていますが、農薬を使うことでこの大切な微生物が死んでしまいます。

農薬そのものの害も深刻です。日本でも農薬のネオニコチノイドやクロルピリホス、グリホサートなど人間や生態系に深刻な害を与える化学物質がたくさん畑に撒かれています。

 

さらに種の問題があります。私達は食物を物質的に食べているだけでなく、情報や精妙はエネルギーとしても食べているのです。実際、最新の生物学的研究から、食品中の植物mRNAがそれを食べた哺乳類の標的遺伝子の発現を調節し得ることが証明されています。食物が消化され血液を通って肝臓や生殖器などの臓器に食物の遺伝子が入り、そこでmRNAの遺伝子を通じて生体内の細胞とも情報交換するため、変異した遺伝子をもつ食物を食べることは、私達の臓器自体が変異した遺伝子に変質させられ得るということです。たとえば、野菜の9割がF1という現実がありますが、F1の多くが雄性不稔と呼ばれるおしべの花粉ができないものです。雄性不稔のように呼吸やATPの合成の働きを抑制し、花粉を作れない野菜を食べることによって、私達の生殖器自体が精子を作れない体になることも有り得ない話ではないということです。いわんや遺伝子組み換え作物(GMO)や放射線照射した野菜は、DNAが大規模に変異しており、そのような不自然に変異した遺伝子を含む食品を食べることは危険と思われます。しかしながら、日本ではGMO由来の食品がそれと知らされずスーパーに並び、肉や卵、乳製品にいたっては、GMOでない飼料で育ったものを手に入れようと思っても普通の店では手に入らないという深刻な状況です。

 

自然型農業では人間としてできることは限られています。太陽の恵み、雨風の恵み、土や土の中にいる微生物の働きなしには作物は成育しないからです。これら大自然、八百万の神々の助けを借りて、人々に安心、安全、栄養がある、生命の源となる食を届ける。このような農業は聖職です。ですから、百姓たるものは、心を正して、大自然や野菜達に感謝しながら農業を行うことが大切です。そのため、自身を清め、大自然に感謝し農業を行うために、日本豊受自然農では、毎朝、農業を始める前に、祝詞と般若心経をあげて土地の神様に挨拶してから農作業を始めることにしています。さらに田畑は神域です。田畑に農薬や化学肥料を撒いて生物を殺してしまうというのは言語道断です。その代わりに土づくりを重視しています。豊受の土づくりはまず、山からクヌギの葉っぱを土つきで集めてきて、75種類の野菜などを3年乳酸菌発酵させレメディーを入れた土壌活性液「アクティブプラント」やハーブのチンクチャーを使い、クヌギの葉に付いたカブトムシの幼虫がそこで生息します。その発酵中の土をカブトムシの幼虫が食べて腸内細菌で発酵された良い糞がさらにいい土をつくります。そしてミミズや私達が飼っている牛「花子」の糞(大根やキャベツの葉を食べさせています)、麹を撒き、ミネラル豊富なハーブも土にすき込んでいきます。これが私達の堆肥作りで、感謝と労わる心、これが込められています。

畑にまく場合は、1㎡に10gしか撒きません。ほんの少量でよいのです。これが触媒のような働きをし、微生物達が活発にそれぞれの役割を果たし、生命力のある土にしていってくれ、私達に良い作物をもたらしてくれます。もちろん、その土に植える種は、在来種、固定種、自家採種の自然な種だけです。

 

豊受の農作物で作った加工品として、乾燥ハーブ、紫蘇やショウガのジュース、無添加健康常備食(レトルト)、アレルギーの要因となるグリアジンを含まない品種改良される前の農林61号の在来種の小麦、在来種の大麦や大豆などで作ったパン、菓子、豆腐、味噌、醤油などがあります。

東京の用賀には農家がつくる豊受オーガニクスレストランを2年前にオープンし、私どもの自然療法のスクールと連携し、自然農オーガニックな和食文化の復興と、自然な農業、自然な食の大切さを伝える食育の活動もスタートしています。

今回の「激変の時代を生き抜く食事」というテーマは、今、日本人が最も真剣に考えなければならないことです。勿論、医療もより自然の摂理にかなったものにしていく必要があるでしょうし、多くの人が心の苦しみを抱えており、インチャ癒しは本当に重要です。食原病も医原病も大元は、それを良しとする心に問題があります。それは信仰心の欠如に原因があるように思います。信仰心は、自分より偉大な存在がいることを信じ、生かされている理を知り、謙虚に感謝をもって生きる源だと思います。安全安心な食を供給するには、信仰心をもって命を大切にする自然型農業に戻っていくことが、激変の時代だからこそ生き抜くために必要なことではないかと思います。自然な命の源は自然な農業と自然な食事にあり、自然な命から自然な心と自然な社会が生まれるという信念に基づき、今後も精いっぱい努力して参ります。